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この連載は、メールマガジン「つーほんメール」のバックナンバーです。
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治験翻訳演習担当講師
東京医科歯科大学非常勤講師
アルパ・リエゾン株式会社代表

有馬貫志





《第17回》 演習クラスの概要
 暖かかった今年の東京の冬も、12月に入って寒さが増し、いよいよ冬らしくなってきました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。治験翻訳講座は演習の前半が終わり、講義に入っています。今年最後の治験翻訳EXPRESS!は、演習クラスの前半の模様を簡単に総括してお伝えします。

 基礎コースでは、アメリカNational Cancer Instituteのワークブック、The In Depth Programをテキストとして使用し、がんを対象とした治験の概要を、治験のプロセスや治験の種類などの視点から考えることで、治験の全体像を概観するとともに、基本的な治験用語の使い方を学んできました。テキストは比較的平易なものを選んでいるのですが、英文がやさしいからといって、決して翻訳自体がやさしいのではない、ということが実感できる内容でした。

 実践コースでは、治験実施計画書の概観と概要の翻訳、そして治験総括報告書の概観と概要の翻訳に取り組みました。この二つのドキュメントは治験翻訳の中枢をなす双璧と言ってもいいものです。どちらも、実際には100ページを超える文書ですが、幸いそのシノプシスを翻訳することで、全体像を把握することができます。報告書は製薬会社が公表している翻訳例を参考にしながらの授業とし、まさに「実践」で通用する翻訳文の作成に必要な技術の獲得に焦点を当てた授業内容となりました。

 講座を始めてからずっと感じていることですが、基礎クラス、実践クラスとも、受講生の方の勉強熱心さには本当に頭が下がる思いです。優秀な治験翻訳者が足りない、という状況はまだまだ改善されていませんが、本講座が少しでもそのお役に立てたら幸いです。

つーほんメール【第104号】2006年12月6日発行より転載